展覧会「藤田嗣治 本のしごと 日本での装幀を中心に」のお知らせ。

以下の展覧会案内をいただきました。

藤田嗣治 本のしごと 日本での装幀を中心に

千代田区立日比谷図書文化館では、世界的な画家、藤田嗣治がフランスと日本で、とくに日本において手がけた挿画本や装幀、さらに雑誌の表紙画など多岐ににわたる「本のしごと」を中心に紹介する展覧会を開催します。日本での装幀の仕事が一堂に会す初の展覧会です。
1913年にパリに渡った藤田嗣治(1886-1968年)は、パリ画壇でのゆるぎない地位を確立すると同時に、挿画本興隆の時代のなかで精力的に挿画本の制作に取り組みました。その後1933年から日本に定住した藤田は1949年に日本を離れるまでの間、文学者、詩人、文化人たちと協働し、挿画本の仕事を続けました。 本展ではその1920年代から40年代まで、藤田にとって二つの祖国ともいえるフランスと日本において、とくに日本で藤田が手がけた「本のしごと」を中心に紹介します。
また、1937年から44年までを過ごした麹町区六番町(現千代田区六番町)のアトリエでの暮らしにもスポットをあて、写真家土門拳が撮影した当時の貴重な記録も紹介する予定です。一冊の「本」という空間のなかに、油彩画に表現されているのと同じ、あるいはそれ以上に凝縮された藤田の才能と世界観を明らかにします。